私には絵を描くスキルがない。
だから、サイトの象徴となるロリィタのシルエットを描いてくれる人を募集した。
思った以上に応募があって、二人に絞り込んだもののどうしても選べなかった。
どちらも私の体現したいことを理解してくれていて、
どちらも“ロリィタ”の素敵さ表現してくれそうだったから。
それならいっそ、二人ともにお願いしようと思った。
タイプの違う“ふたりの子”を並べることで、
「ロリィタに正解はない」という想いが自然と形になる気がした。
さらに、性別や体型が限定されないようにも意識した。
胸の膨らみなのかフリルなのか見る人によって変わるように、あえて曖昧さを残し、
ショートカットとロングヘアの、誰でも自分を重ねられるようなバランスにしてもらった。
そして、このふたりに名前をつけた。
左側のボンネットでプリンセスラインの子は「左(L)」だから えるちゃん。
右側のヘッドドレスでAラインの子は「右(R)」だから あるちゃん。
キャラ付けを強くしたくなかったから、ただの“位置”を名前にした。
誰かが勝手に想像を膨らませたり、理想のロリィタ像を重ねたりできる余白を残したかったから。
完成版を受け取った瞬間、背筋が伸びる思いがした。
一人でサイトの準備をしている段階では、いつだって立ち止まれた。
「やっぱりやめよう」なんてことも、まだできた。
でも、イラストレーターさんにお願いした時点で、私は立ち止まらないと宣言したのと同じ。
“こういうサイトを作ります。その象徴になる子を描いてください。” と。
そして手元に届いた「えるちゃん」と「あるちゃん」は、私の退路をそっと塞いだ。
良い意味で、もう逃げられなくなった。
サイトをオープンするのは正直怖かった。
未知の場所に踏み出すのは、緊張だってある。
だけどこの子たちを見ていると、
「ああ、ちゃんとやらなきゃ」「襟を正さなきゃ」という気持ちになる。
ロリィタへの一歩が怖い人に、ちゃんと手を差し伸べられる場所にしたいと
改めて思わせてくれる。
えるちゃんとあるちゃんは、ただの飾りではなく、
“はじめの一歩を踏み出そうとしている人の最初の味方”であってほしい。
ロリィタが気になっているのに迷っている人。
自信が持てなくて一歩が踏み出せない人。
誰かに否定されるのが怖くて心が縮こまっている人。
そんな人がサイトを開いたとき、
このふたりの姿を見て少しだけ肩の力が抜けたり、
「ここなら大丈夫かもしれない」と思えたりしたら、それだけで意味がある。
絵としての美しさだけじゃなくて、
“あなたが立つ場所は、ここにあるよ”
そんなメッセージを静かに届けられる子たちになってくれたら嬉しいな。


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